北海道新幹線2016.3新函館北斗開業ウェブサイト

函館商工会議所が所管する新幹線推進団体の活動アーカイブです

【質問】新函館北斗駅と函館駅を結ぶアクセス列車に関して、七飯町が町内の駅への停車をJRに要望するとの報道がありましたが、どうなるのでしょうか。

 

【お答え】前回のQ&Aでも触れましたが、函館市民をはじめ沿線住民の関心が高いのがアクセス列車「はこだてライナー」の運行ダイヤ(運転本数や停車駅等)についてです。これに関しJR北海道から公表されているのは新駅・函館駅間を快速約17分、各停約20分で結ぶということのみであり、停車駅や運行本数は未公表です。公表は12月頃と見込まれており、七飯町ではダイヤ編成に向けて、途中駅である七飯・大中山への停車をJRに要望すると新聞報道がなされたところです。

「はこだてライナー」として新たに導入される733系電車は特急車両と同じ最高時速120kmでの運転が可能です。この区間を走行している特急北斗を例にすると、新函館北斗駅地点から五稜郭駅停車を経て函館駅までの所要時間は約14分であり、途中停車がない場合は約12分で結ぶことも可能と考えられます。そのため、JRが公表している快速約17分は2駅程度の途中停車を考慮した所要時間とみることもできます。

商工会議所では6月、北陸新幹線沿線地域視察会を実施し、在来線アクセスについて見識を深めるため、JR西日本から経営分離された「あいの風とやま鉄道」を視察しました。乗車した高岡・富山間は18.8kmで途中駅が3駅あり、新函館北斗・函館間の17.9km・途中駅4駅と近い環境にあります。同区間はJRから譲渡された電車が最高時速110kmで運行し、所要時間は快速(途中1駅停車)が14―15分、各停で17―21分となっています。この区間は都市間輸送を担っており、乗車した17時台の電車は4両編成の座席が満員で、視察団の大半が立席での移動となったため、この直前に乗車した新幹線金沢・新高岡間の所要時間15分と比較して、疲労感と移動距離の長さを指摘した参加者が多くおりました。

北海道新幹線開業後においては、「はこだてライナー」利用者に同じ印象を持たれてしまうことがないよう、地元として対策を行う必要があると言えます。先般の報道では、新函館北斗駅の「はこだてライナー」専用ホームを6両編成対応に延長することが公表されたところであり、長年に亘る当方の要望事項がまた1つ実現をみたところでありますが、今後も混雑緩和や着席機会向上を実現させるための増結車両確保など、引き続き動向を注視しながら関係先への要望等を進めて参ります。


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