北海道新幹線2016.3新函館北斗開業ウェブサイト

函館商工会議所が所管する新幹線推進団体の活動アーカイブです

【質問】(前回に引き続き)先般、北陸新幹線では特急料金の認可申請があったとのことで、北海道新幹線がどうなるかも気になります。

 

【お答え】前回は、JR東日本・西日本が10月に国土交通省へ北陸新幹線特急料金の認可申請を行った際、両社の営業区域をまたぐ乗車の場合は特急料金を距離通算せず、東海道・山陽新幹線等と異なる割高な料金体系で申請したことに触れました。翌11月には、史上初めて新幹線特急料金に関する公聴会を国交省運輸審議会が開催することとなり、公募で当選した市民がJRの申請料金に対し賛成と反対の立場でそれぞれ意見陳述を行いました。その結果、去る12月16日に国交省より、申請料金は妥当であるとして申請通り認可されることが決まり、北陸新幹線の料金体系が確定しました。

公聴会を開いた運輸審議会は、特急料金は申請通りの認可が妥当だと国交省に答申した書面のなかで、その理由として、新幹線運行についてJR東日本・西日本から提示された総括原価735億円に対し収入が642億円で赤字が93億円と見込まれていることに触れ、「総収入が適正な総括原価を超えるものではない」と述べています。また、これと合わせ国交省への要望事項として「各種割引や宿泊切符など、両社の共同企画商品の設定に努め、利用者の利便性・快適性を一層向上させること」と「複数の鉄道会社の営業区間を跨って乗車する場合の新幹線の特別急行料金について、平成27年度には北海道新幹線の開業が予定されていることから、既存の料金との整合、路線の特性等を踏まえて適切に設定されるよう、設定方法等について検討・整理していただきたい」と記載しており、前回本欄で指摘した北海道新幹線に関する問題点については審議会も国交省も認知していることが伺えます。

北陸新幹線特急料金の申請認可を受けて、新幹線の競合路線を有する航空各社では相次ぎ運賃値下げを発表し、新幹線運賃を下回る価格も設定されました(表参照)。このように、北海道新幹線の料金設定も航空運賃の設定に影響を与えることが予想され、割高感のない料金体系で申請・認可されるよう、引き続き注視する必要があります。

unchin


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